親族内承継
子供やその他の親族に事業を承継する方法は,近年,減少傾向にあるものの,依然,最も選択されている方法といえます。
親族内承継のメリット・デメリット
メリット |
デメリット |
承継時期・方法の融通が利く |
承継者の適格性判断が甘くなる |
関係者の理解を得られやすい |
永年務めてきた従業員からの理解を得ることが困難な場合がある |
事業継続に必要な財産の分散を防止できる |
他の相続人との間で紛争となることがある |
親族内承継の方法
親族内で事業承継を行う方法としては,その実施時期を現経営者の生前か否かで変わります。生前であれば,①売買,②生前贈与による事業承継,死後であれば相続による事業承継ということになります。
売買による事業承継のメリット・デメリット
売買による事業承継とは,後継者が会社の株式や事業用財産等を売買契約によって取得するという方法です。この方法によるメリット・デメリットは以下のようなものです。
生前贈与による事業承継のメリット・デメリット
生前贈与による承継は、現経営者の生前に後継者に贈与することで後継者へ承継させる事業承継の方法です。この方法によるメリット,デメリットは以下のようなものです。
相続による事業承継のメリット・デメリット
相続による承継は、現経営者の死亡のときに後継者への承継が行われる事業承継の方法です。この方法によるメリット,デメリットは以下のようなものです。
親族内事業承継の注意点
親族内で事業承継をする際に必要なことは,従業員や親族からの理解を得て経営者の地位を安定させることです。そのためには,早期に承継対策を始めて,着実に従業員から信頼を得ること,他の相続人の遺留分にも配慮した相続対策を講じることが不可欠です。